はじめに
どうも、はてなっちです。段々と暑さも和らいできていて(それでもまだまだ暑いですが)、過ごしやすくなってきました。このまま落ち着いた天気で秋になって、大好きな梨とかおなか一杯食べていきたいものですね~。笑 さて、今回は下記内容になります。
ごくごく稀に起こるとされているこの症状についてまとめていきます。
悪性高熱症とは
発生頻度について
全身麻酔1万人あたり1、2例と言われています。1日3件として、1年間に1000例の麻酔をかける麻酔科医がいたとしても、10年に1、2例あるかないかの症状です。
原因について
全身麻酔の投与で発現する恐れのある症状です。
- 現在では稀にしか使用されない揮発性吸入麻酔薬ハロタンがトリガーとして最も知られている。
- 他のあらゆるハロゲン化揮発性麻酔薬がトリガーである。
- 神経筋遮断薬スキサメトニウムもトリガーである。
トリガーとなる薬剤を投与されると必ず発症するわけでなく、何回かの全身麻酔の後に発症することもある。通常、投与から1時間以内に発症するが、数時間後、稀に術後に発症することもある。
症状について
- 骨格筋の硬直
- 酸素消費量の増大
- 二酸化炭素産生量の増大を伴う代謝亢進状態
- 頻脈
- 異常な高熱(15分間に0.5℃以上の上昇、時には42℃以上)
- 横紋筋融解症を併発することが多い
- ポートワイン尿
- 腎不全
治療法について
体温上昇を抑えるための全身冷却と並行して、唯一の特効薬であるダントロレンを水に溶かして点滴します。
検査について
血液検査を行います。
- CKの上昇
- カリウム濃度の上昇
- リン酸塩の上昇
- ミオグロビン濃度の上昇
- 代謝性アシドーシス、呼吸性アシドーシス、またはその両方
- 横紋筋融解症が重度の場合、急性腎不全を引き起こすことがあるので、腎機能を測定する。
致死率
唯一の特効薬であるダントロレンによる対処法が確立されて以降、発症しても死亡率は17.5%にまで低下している。だが、依然として全身麻酔による最も死亡率の高い疾患である。
おわりに
以上になります。
できうる限り遭遇しないことが望ましくはありますが、対処法や治療薬を知っておくことで、患者さんを危機から救うことができるんだなと思います。NP大学院でも、何でも知ってるなぁ、知識がすごいなぁという同期がいますが、その人たちはその人たちで、いろいろな経験をしてきたんだなぁと思います。
オペ室にいて経験できないことは記事にして、自分の知識を増やしていければなと思います。皆さんも一緒に勉強していきましょう!
それでは!また次の記事でお会いしましょう!