エネルギーデバイスについて

はじめに

どうも、はてなっちです。新型コロナウイルスの第7波が猛威を振るっていますね、、、。沖縄では、記事作成時現在では、病床使用率93%ということです。普通にけがしても病院にはいれない状況ですね、、、。恐ろしい、、、。 自分の病院でも、スタッフの感染者や、濃厚接触者により、ただでさえ大変な仕事だったのに、人がいなくなり、火の車状態です。できうる限り気を付けて、皆さん健康を維持していきましょう。さて、今回は下記内容になります。

手術室で使う、エネルギーデバイス基本編

なかなか触れることが少ない、またはない人が多いと思いますが、少しでも興味を持ってもらえたらと思います。それではいってみましょう!

エネルギーデバイスとは

高周波、超音波、マイクロ波などのエネルギーを発する器具を使います。そのエネルギーが生体組織に作用して熱に変わることで、組織や臓器を切開したり、切離部分からの出血を止めたりしています。その機会の総称を、エネルギーデバイスと言います。

モノポーラシステム

いわゆる、皆さんが想像している電気メスです。CUT(切開)モードとCOAG(凝固)モードがあります。モノポーラシステムを使う際には、対極板という、電気を逃がすものを患者の身体に貼付します。貼付部位が汚れていたり、毛が多いと反応しなくなってしまうため、しっかり貼付してください。

バイポーラシステム

基本的には、モノポーラシステムと変わりません。デバイスの先が1本(モノ)か、2本(バイ)かです。バイポーラシステムの場合、片方から電気が出て、もう片方で電気を回収するため、はさんだ部位の止血や凝固を行います。

モノポーラシステムのときに使用した対極板の貼付の必要はありません。

リガシュアシステム

高周波の電気メス(ベッセルシーリングシステム)になります。ベッセルシーリングシステムとはバイポーラの止血機能を利用して熱による組織融合を行って7㎜以下の血管やリンパ管など内腔のあるものや組織をシールし切離するシステムのことです。ハーモニックと違って、先端が熱を持ちにくく、周りの組織を傷つけにくくなっています。当院では、上部消化管チームがよく使っています。

対極板は必要ありません!

ハーモニックシステム

超音波凝固切開装置になります。先端のアクティブブレードが、高速振動することにより、切開や凝固を行います。リガシュアと違い、先端が高熱になりやすく、他の組織を傷つけてしまうことがあるため、注意が必要です。手術のときに着るガウンは容易で溶けて、穴が開きます。当院では下部消化管チームがよく使っています。

対極板は必要ありません!

エンシールシステム

高周波の電気メス(ベッセルシーリングシステム)になります。リガシュアと同じく、7㎜以下の血管やリンパ管など内腔のあるものや組織をシールし切離するシステムになります。当院では泌尿器科がよく使っています。

対極板は必要ありません!

ソニックビートシステム

超音波凝固切開装置になります。ハーモニックと同じく、先端が高温になるので、他組織に注意しての使用が必要になります。当院では腹腔鏡下ヘルニア手術にしか使われてないです。

対極板は必要ありません!

対極板は必要ありません!…とはいっても貼ります。

えぇ!なんで!?無駄じゃん!!と思うかもしれませんが、開腹するときや腹腔鏡、胸腔鏡のポート挿入のときに電気メスを使用するためです。

おわりに

はい、以上になります。どうだったでしょう、少しは興味を持っていただけましたかね?笑 CUTやCOAGの違いや、各デバイスの特徴など覚えていただけることで、手術室で働いている看護師の方はもちろん、NPになって手術に入る際の、基礎知識になるのではないかと思っています。

今の仕事でも、将来NPになっても覚えることは多々あり、多岐にわたるかと思いますが、こういった記事を活用していただき、少しでもお役に立てればと思います。

それでは、次回またお会いしましょう!ばいば~い!

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